野鳥動画を撮るには、三脚とビデオ用雲台が必要です。
適切な機材で撮った動画は見やすく、野鳥に集中できます。
適切な機材を用いて、野鳥の動画撮影を行う方法を解説します。
- 野鳥の動画を撮影したいひと
野鳥動画を撮るために必要な機材
野鳥の動画を撮るには、以下の機材が必要です。
- カメラ
- 三脚
- ビデオ用雲台
- マイク
専用の機材を使用すると、撮影した動画のクオリティが上がります。
野鳥動画の撮影は、被写体である野鳥が機敏に動きます。撮影中も追従する必要があり、機材もそれに対応できるスペックが必要です。
カメラ
野鳥の動画を撮影するには、「超望遠カメラ」が必要です。
野鳥を観察していると、遠くにいることがわかります。
野鳥が遠くにいても、撮影ができるように超望遠のカメラを購入しましょう。
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三脚
野鳥動画の撮影には、必ず三脚を用います。
三脚で動画を撮影することで、動画の画角が固定され、画面がぶれずに安定した状態を保てます。
野鳥動画用の三脚に必要なスペックは以下です。
- 三脚の高さ(高さ170cm以上)
- 三脚の重さ(1.5kg未満)
- 三脚ネジのサイズ
三脚の高さ(高さ170cm以上)
三脚の高さは、なるべく高い方がいいです。
草やフェンスなどの障害物の先に野鳥がいる場合、三脚の高さが低すぎると、障害物に阻まれて野鳥を撮影できません。
三脚の重さ(1.5kg未満)
三脚は撮影機材のなかでは、いちばん大きいです。三脚の重さは、なるべく軽い方がいいです。あまりに重いと持ち運ぶ時に苦痛です。1.5kg未満であれば、そこまで苦労なく持ち運べます。
三脚本体のみでは撮影場所まで持ち運べないため、持ち運びしやすいように工夫する必要があります。とりぴけのおススメは、「三脚ストラップ」で持ち運ぶ方法です。三脚ストラップであれば、持ち運び時に邪魔にならず、夏場も背中に汗をかかなくて済むので、快適です。
三脚ネジのサイズ
三脚の上部には、カメラや雲台を取り付ける用のネジが付いています。
三脚の取り付けネジは、サイズの規格が複数あります。カメラや雲台のネジ穴と三脚のネジ山の規格が合っていないと、取り付けれません。
一般的には、以下のサイズがあります。
- 1/4サイズ
- 3/8サイズ
カメラや雲台のネジ穴のサイズを調べて、適合する三脚を購入しましょう。
ビデオ用雲台
野鳥動画は、野鳥に追従する必要があります。
野鳥に追従しないと、野鳥がすこし動いただけで、フレームアウトして、動画の撮影が継続できなくなります。
三脚にカメラが固定された状態で野鳥に追従するには、ビデオ用雲台が必要です。
ビデオ用雲台があると、野鳥の動きに合わせて、スムーズに追従できます。
野鳥撮影のビデオ用雲台に必要なスペックは、以下です。
- 横軸(X軸)に動かせる
- 縦軸(Y軸)に動かせる
- 斜めに動かせる
- 無段階でスムーズに軸を動かせる
- 持ち手がある
ビデオ用雲台の軸
ビデオ用雲台には、「横軸(X軸)」、「縦軸(Y軸)」があります。
カメラの画角を左に向けたい場合は、雲台を右に切ります。カメラの画角を右に向けたい場合は、雲台を左に切ります。
カメラの画角を上に向けたい場合は、雲台を下に切ります。カメラの画角を下に向けたい場合は、雲台を上に切ります。
野鳥撮影用のビデオ用雲台は、「横軸(X軸)」、「縦軸(Y軸)」に動く必要があります。
また、野鳥は横や縦にまっすぐ動くわけではなく、斜めに動くこともあります。野鳥に追従してビデオ用雲台も斜めに動かせる必要があります。
無段階でスムーズに軸を動かせる
野鳥は機敏に動くこともあれば、ゆっくりと動くこともあります。
野鳥を画角の中心に捉えるためには、野鳥に合わせてスムーズに追従する必要があります。
そのため、ビデオ用雲台には、「無段階でスムーズに軸を動かせる」機能が必要です。
軸の操作に段階があると動画がガクガクしてしまいます。
軸がスムーズに動かないと画角が急に切り替わって、どこを撮影していたのかわからなくなります。
持ち手がある
ビデオ用雲台には、持ち手が必要です。
持ち手があることで、カメラを直接握って画角を変える必要がなく、手元で画角を操作できます。腕が疲れなくて済みます。
また、持ち手があることで繊細な画角調整が可能になり、動画のクオリティが上がります。
マイク
野鳥の動画は、映像と音声で構成されます。
映像にこだわるなら、音声にもこだわりましょう。
野鳥の映像に、野鳥のクリアな鳴き声がついていると、情景をリアルに感じられる動画になります。
マイクの選定はすごく難しいです。価格が安いマイクを下手に買ってしまうと、音量が足りずに野鳥の鳴き声が聞こえません。野鳥撮影に必要なマイクのスペックは以下です。
- 音量が大きく撮れる
- ノイズが乗らない
- 3.5mmステレオミニプラグの音声出力ができる
- 指向性・無指向性がある ※お好みで
音量が大きく撮れる
野鳥の鳴き声は、人間の耳に聞こえます。
野鳥撮影用のマイクには、人間の耳に聞こえるレベルの音量が録れる必要があります。
人間の耳には聞こえていたけど、マイクでは録音できてない・音量が小さい理由は、マイクで録音できる音量が小さいからです。
この場合は、適切な音量が撮れるマイクに買い替える必要があります。
ノイズが乗らない
動画を見ていると、「サー」という音が乗っていることがあります。これは、ホワイトノイズというものです。ある程度ホワイトノイズが乗ってしまうのは仕方がないことです。マイクの機種によってはホワイトノイズがすごく乗ってしまうものがあります。
また、マイクを動かすとノイズが乗るマイクもあります。
このような場合は、ノイズが乗らないマイクに買い替えるしかありません。
3.5mmステレオミニプラグの音声出力ができる
カメラの音声入力は、「3.5mmステレオミニプラグ」であることがほとんどです。
カメラの音声入力の規格とあったマイクを買いましょう。
指向性・無指向性がある ※お好みで
マイクには、マイクを向けた方向の音が録れる「指向性」のマイクと、マイク周辺の音がまんべんなく録れる「無指向性」のマイクがあります。
- 野鳥の鳴き声を録りたいひと:「指向性」マイク
- 野鳥の周囲の音も録りたいひと:「無指向性」マイク
「指向性」「無指向性」どちらがいいかは、趣向により異なるため、映像とともにどういう音声を入れたいか考えて、マイクの特性を選びましょう。
野鳥動画を撮るために必要なステップ
野鳥の動画を撮るには、以下のステップが必要です。
- 野鳥を撮る場所を決める
- カメラ・三脚・ビデオ用雲台・マイクを準備する
- 外に出て撮影場所まで移動する
- カメラ、三脚・ビデオ用雲台・マイクをセットアップする
- 野鳥を探す
- カメラで野鳥の動画を撮る
- 野鳥動画がうまく撮れているか確認し保管する
野鳥を撮る場所を決める
自分の身の回りの地域で野鳥がたくさんいる場所を探しましょう。
野鳥がたくさんいる場所で野鳥撮影を行うことが望ましいです。
たまには、遠出して野鳥を撮影するのも趣があっていいでしょう。
カメラ・三脚・ビデオ用雲台・マイクを準備する
野鳥動画の撮影のために、カメラ・三脚・ビデオ用雲台・マイクを準備します。
「カメラ本体」+「バッテリー」+「SDカード」の3点を忘れずに準備しましょう。
「三脚ストラップ」で結束したうえで、肩からかけて持ち運べるようにしましょう。
持ち運びに不自由なければ、三脚に取り付けておきます。カメラを取り付ける用のアタッチメントをカメラに取り付けておきます。
カバンなどに別途持ち運びましょう。電池が切れてないか確認しましょう。
外に出て撮影場所まで移動する
撮影場所まで移動しましょう。
移動する間に、天気を確認したり、いつまで撮影するか考えたり、撮影の見込みを立てておきましょう。
このあと、天気が悪くなりそうな場合は、早めに引き上げるようにしましょう。
撮影場所が近くなってきたら、レンズカバーを外し、いつでも撮影できる状態にします。
カメラ、三脚・ビデオ用雲台・マイクをセットアップする
撮影場所に到着したら、撮影準備を行いましょう。
野鳥の動画撮影は、事前に準備すべきことが多いです。
以下の順番でセットアップしていきましょう。
「三脚ストラップ」のロックを外し、三脚の脚を広げます。三脚の脚を伸ばし、安定した地面に置きます。
ビデオ用雲台を三脚に取り付けます。三脚を高くしているときは持ち手は下に向け、三脚を低くしているときは持ち手は上に向けましょう。
カメラをビデオ用雲台に固定します。
マイクをカメラのシューマウント、もしくは三脚に固定します。マイクのステレオミニ音声出力と、カメラのステレオミニ音声入力を、ステレオミニケーブルでつなぎます。
野鳥を探す
撮影場所に到着したら、野鳥を探しましょう。
野鳥はいろんな場所にいます。
- 木の上
- 上空
- 地面の上
- 草むら
- 川の水面
いろんな場所に目を配らせ、野鳥を見つけましょう。
もし、肉眼で見つけるのが難しい場合は、怪しいと思ったところを超望遠カメラで拡大してみましょう。
ただの葉っぱだと思ったら、野鳥だったということがあります。
カメラで野鳥の動画を撮る
野鳥を発見できたら、超望遠カメラで野鳥の動画を撮影します。
野鳥の動画を撮影するポイントは、以下です。
- 野鳥が適切なサイズになるようにズームする
- 野鳥にピントが合うように調整する
- 撮影モードは動画モードにする
- 高画質設定(4Kなど)で撮影する
- 野鳥の動きに合わせて、スムーズに野鳥に追随する (野鳥がフレームアウトしないように注意)
- 撮影中ブレない
準備にあまりに時間がかかりすぎると、野鳥は逃げてしまいます。
ある程度、ポイントを押さえたら、動画撮影ボタンを押しましょう。
野鳥が逃げた後に悔やんでも、逃げた獲物は取り戻せません。
野鳥の動画撮影は、限られた一瞬の時間で撮る必要があります。
撮影場所を移動して複数の場所で動画を撮る場合は、カメラは三脚に設置しながら持ち運ぶといいでしょう。もし、移動中に野鳥を見つけたら、すぐさま野鳥の動画を撮れる体制に移れます。
移動中の三脚の持ち運びの際には、人の走行を妨げたり、ぶつけたりしないように気を配ります。
必要に応じて、移動中は三脚の脚を短くしましょう。
野鳥動画がうまく撮れているか確認し保管する
外で動画撮影しているときは、撮影に集中しましょう。動画の確認は、家で行います。
家に帰ったら、カメラからバッテリーを取り出し、充電します。
カメラからSDカードを取り出し、パソコンに入れます。
パソコンで動画を1つずつ選別して保管します。
うまく撮れていない動画は持っていても仕方がないため、削除しましょう。
動画はデータサイズがものすごく大きいため、「Youtube」などにアップロードすると、余計な出費が減ります。
野鳥動画の選び方のポイントは、以下の記事に纏めています。
以上、「野鳥動画のとりかた」について解説しました。
野鳥の動画撮影をマスターして、野鳥のしぐさや習性を観察しましょう。